日本には昔から多くの四字熟語が使われてきました。
そのなかには、お金に困らないための教訓や商売における成功法則が学べるもの、あるいは縁起のいい四字熟語など、お金や商売繁盛に関係するものがたくさんあります。
じつは先日、私は神様に「仕事がうまくいってお金が入ってきますように」と願い事をしようと近所の神社に行き、絵馬にかっこいい四字熟語を書き込もうと思ったのですが、いざ書こうとすると思い浮かばず、途方に暮れてしまいました。
事前準備が大事だと痛感しました…
そこで、お金や金運アップ、商売繁盛にまつわる四字熟語を調べてみることにしました。この記事では、私が調べてぜひ自分の仕事に取り入れたいと思ったマインド、教訓をもつ四字熟語をご紹介します!
ぜひ日本語の学びとしてはもちろん、皆さんのお金とのご縁をつなげるために活用していただければ嬉しいです!
お金や金運アップ、商売繁盛につながる四字熟語
古くから日本では「言霊」といって「言葉には魂が宿る」とされていますので、縁起のいい四字熟語を上手に使えば金運アップ、財運アップ、商売繁盛など、幸せなことが起こるきっかけになります。
人生の教訓がいっぱいの四字熟語から、様々な「商売上手マインド」を吸収してくださいね。
一攫千金(いっかくせんきん)
一度にたやすく大きな利益を手に入れること。一つの仕事で巨利を得ること。「一攫」は一つかみの意。「攫」を「獲」と書くのは本来は誤用。「千金」は大金の意。非常に高価、貴重なことのたとえ。(出展:三省堂 新明解四字熟語辞典)
一攫千金のもうけ話
一攫万金(いっかくばんきん)
商売をするうえで効率の高さを求めることは重要です。
もし同じ手間をかけるなら、一度で大きな利益を得られるビジネスは魅力的ですよね。
ただし、大きな利益を得ることが目的になっては本末転倒です。
「誰かの何かの役に立つ」ことをとことん追求し、極めていった結果として売り上げや利益がついてくるものです。
大きな利益を得られるようになったあとも、目的を見失わずに商売と向き合う気持ちを忘れないようにしたいものですね。
私は過去に売上至上主義に陥り、一番大切な「顧客満足」を見失いかけたことがあります。
一挙両得(いっきょりょうとく)
一つの行為で、同時に二つの利益が得られること。一つで二つの利益が得られること。また、わずかな労力で多くの利益を得るたとえ。「一挙」は一つの動作・行動。(出展:三省堂 新明解四字熟語辞典)
一挙両得の政策
一挙両全(いっきょりょうぜん)/一挙両利(いっきょりょうり)/一石二鳥(いっせきにちょう)/一箭双雕(いっせんそうちょう
こちらも商売における効率の大切さを教えてくれる言葉ですが、1つの行動により、2つのことが上手く行った場合にも使うことができます。
時間に追われがちなビジネスや日常生活では、いかに無駄を省いて最小限の動きで複数の物事を片付けられるかが問われるので、この「マルチタスク発想」は心にとめておきたいですね。
また、近江商人の心得をいった「三方良し」という言葉にも通じるものがあります。これは「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」というように、売り手と買い手がともに満足し、また社会貢献もできるのがよい商売であるという意味です。
一挙両得の四字熟語には、時間を大切にする、人を大切にする考え方にもつながっているのですね!
私は部屋の断捨離を断行したことで「部屋の居心地がよくなった」「無駄遣いしなくなった」「探し物がすぐ見つかるようになった」など、お得がいっぱいでした!
一樹百獲(いちじゅひゃっかく)
人材を育成することは大きな利益につながるということ。また、大計を成功させるには人材の育成が必要であるということ。「一樹」は一本の木を植えること。「百穫」は百倍の収穫の意。(出展:四字熟語辞典オンライン)
わが社の成長のためには一樹百獲が必須だ
企業経営をするうえで利用できる有形無形の資源を経営資源と呼びます。そのなかでもヒト、モノ、カネ、情報は「4大経営資源」といわれています。
そのなかでも最も重要なのは「ヒト」ではないでしょうか。
今の世の中、モノ、カネ、情報はあふれています。つまり、重要なのはモノやカネ、情報そのものではなく、それらを動かす「ヒト」こそが決定的に重要な役割を担うことになります。
実際、モノやカネを動かす「ヒト」の考え方や行動次第で、モノやカネの在り方やそれらがもたらすものが大きく変わりますよね。
ビジネスにおける人材育成、自分の価値を高める自己投資は、今後ますます重要性を増すと考えられます。
これまで出会った多くの先輩、上司、取引先様に育てていただいたり、仕事を通じての経験や学びがあったからこそ、今の私があります!
不断節季(ふだんせっき)
毎日節季のつもりで、地道でまじめに商売をしていれば、また、借金をせず地道に生活していれば、将来困ることはないということ。「不断」は日常、平生の意。「節季」は盆と暮れの年二回の決算期で、昔は借金もこのとき精算された。(出展:三省堂 新明解四字熟語辞典)
不断節季の心掛け
仕事を地道に、そしてまじめに取り組む姿勢は今も昔も大切です。
そこで忘れてはいけないのが「楽しむこと」。辛いことも我慢して耐えてやりぬくことが美徳とされていた時代もありますが、それでは続かないですし、何よりも自分の才能が開花することはありません。
誰かに喜んでもらえることを楽しみながら地道にまじめにやり通すこと。
それこそが、多くの売上と利益につながります。
私も自分がこれだと信じた道をやり通したことで、反対していた上司の心を動かすことに成功し、大きな成果を得ることができました!
薄利多売(はくりたばい)
一つの商品の利益を少なくして大量に売り、全体として利益が上がるようにすること。また、その商法。「薄利」は利益が少ないこと。(出展:三省堂 新明解四字熟語辞典)
薄利多売を信条とする量販店
ビジネスモデルには、「安いモノを沢山売る薄利多売のビジネスモデル」と、「沢山は売れないけど高単価なモノを売る厚利少売」のビジネスモデルがあります。
「薄利多売」は、商品1つ1つの利益は少ないものの、たくさん販売することで大きな利益を生み出します。製品の開発・製造・仕入・流通・人件費などあらゆるコストを削減する必要があるため、大手企業向きのモデルといえます。
一方「厚利少売」は、価値の高さで売るモデルです。限られたお客様に対し、高付加価値の商品やサービスを提供することで大きな利益を生み出します。主に高所得者や法人をターゲットにしており、中小企業や個人事業主に向いています。
どちらにもメリット、デメリットはあります。自分や自社に合ったビジネスモデルを選択して、それに沿った戦略を立てることが大切です。
私は大企業も中小企業も経験しています。薄利多売も厚利少売も、価格に見合った価値を商品やサービスに与えることが大切だと学びました。
千客万来(せんきゃくばんらい)
多くの客が入れ替わりひっきりなしに来て絶え間がないこと。「千」「万」は数の多いことを示す。店などが繁盛していたり来客が頻繁にあったりするときに用いる。「客」は「かく」とも読む。(出展:三省堂 新明解四字熟語辞典)
千客万来の繁盛
門前成市(もんぜんせいし)
「千客万来」はお客様が絶え間なく訪れる様子を表す四字熟語なので、特に飲食店の繁盛している様子や、イベントがたくさんの来場者で賑わっている様子を表現することが多いようです。
縁起物として有名な「招き猫」は、主に商売繁盛や千客万来などの福を招くとして、お店などで飾られているのを見かける機会も多いですね。
お客様あってのビジネス、商売ですから、「売れてほしい」「売上が上がってほしい」という売り手の思いだけではなく、「お客様がこの商品を使ってハッピーな時間を過ごしてほしい」「このサービスで日頃の問題を解消してほしい」など、お客様目線で願望をもつことが大切です。
ぜひ多くのお客様とのご縁の輪が遠方までどんどんつながる様子をイメージしてみてくださいね。
多くのお客様に喜びを与えたい、その気持ちを持ち続けたいですね!
一期一会(いちごいちえ)
一生に一度だけの機会。生涯に一度限りであること。生涯に一回しかないと考えて、そのことに専念する意。もと茶道の心得を表した語で、どの茶会でも一生に一度のものと心得て、主客ともに誠意を尽くすべきことをいう。千利休の弟子宗二の『山上宗二記やまのうえそうじき』に「一期に一度の会」とあるのによる。「一期」は仏教語で、人が生まれてから死ぬまでの間の意。(出展:三省堂 新明解四字熟語辞典)
一期一会のえにし
お客様が多くなってくると、ついお一人お一人への気配り目配りがおろそかになりがちです。
しかし、目の前のお客様との関係は一生に一度だけの機会、一期一会であると心得ることがとても大切です。
このお客様との「次はない」と思えば、いまこの瞬間に最高の満足を提供できるよう、自然と全力でそのお客様と接するようになるのではないでしょうか。
そうすれば、必ず次はあります。あなたの誠意を感じたお客様は、きっとあなたについてきてくれるはずですよ。
ビジネスだけでなく日常生活においても、何事も一期一会ですね!今この瞬間に集中するクセをつけたいものです!
大願成就(たいがんじょうじゅ)
大きな望みがかなえられること。神仏に願ったことがそのとおりになること。▽「大」は「だい」とも読む。(出展:三省堂 新明解四字熟語辞典)
大願成就の日が近づく、努力の結果大願成就する
心願成就(しんがんじょうじゅ)
ビジネスで成功をおさめたいなら、明確なゴール設定は必須です。
最初はゴールまでの具体的な方法や道筋を考える必要はありません。今の自分の能力や経済力や環境など、そんなことはどうでもいいので、とにかく「自分がどうしたいか」「何を実現したいのか」という目標を設定してしまいましょう。
ポイントは、WHAT(何が欲しい?)・WHY(なぜそれが欲しい?)・WHERE(どこで?どこに?)・WHO(誰が?誰と?)・WHEN(いつ?いつまでに?)を明確に設定すること。HOWは後からで大丈夫です。
明確さは力です。明確な目標さえ設定してしまえば、あとは行動です。
行動は現状を動かす起爆剤となります。あなたが本気で望み、ポジティブな波動を発振して行動しさえすれば、様々な人脈、情報、チャンス、お金が入ってきますよ。
人間の脳が考え付くことなんてたかが知れています。目標を設定してしまえば、人知を超えた見えないサポーターたちが全力で応援してくれます!
一擲千金(いってきせんきん)
一時に惜しげもなく大金を使うこと。大事を思い切りよく実行すること。豪快な振る舞いや思い切りのよいたとえ。一度の賭(かけ)に惜しげもなく大金を賭ける意から。「擲」は投げる、投げ出す意。「千金一擲(せんきんいってき)」ともいう。(出展:三省堂 新明解四字熟語辞典)
一擲千金の豪遊
一擲百万(いってきひゃくまん)
商売やビジネスにおいて、何にどれだけ投資するか、どこにお金をかけて、どこを絞るかなどを緻密に検討することは重要なことです。
しかし、どんなに多くの事前調査をしても、どんなに緻密に予算シミュレーションを出しても、実際にやってみないとわからないことはたくさんあります。
特に、未経験のことにチャレンジするときは過去の知見を参考にすることができないため、直感に頼って大胆な投資を決断しなければならない場面もあるでしょう。
大金を投資すると決めたら、躊躇なく喜んですることです。そこで惜しむ気持ちを持ってしまうと、お金が集まってくるマインドとはかけ離れてしまいます。
やると決めたら、自分を信じて、お金に感謝して、とにかく最善を尽くしてやりきることです。
私もこれまでたくさんの自己投資をしてきました。自分に必要だと思えば喜んで投資し、必ず投資額以上のリターンを得ると意図することが大切です。意図したことは現実になります!
一粒万倍(いちりゅうまんばい)
一粒の種子をまけば、実って万倍もの収穫を得ることができる意から、わずかなものから多くの利益があがるたとえ。また、わずかなものでも粗末にしてはいけないという戒め。また、一つの善行が多くのよい結果をもたらすたとえ。「稲」の異名。(出展:三省堂 新明解四字熟語辞典)
豊作には一粒万倍、手習には一字千金。<尾崎紅葉・二人女房>
商売やビジネスで何かに投資するときは、投資したものが何倍にもなって返ってきてほしいですよね。
「わずかな投資から大きな利益を生む」という考え方はビジネスの基本ですから、仕組み化やマニュアル化、自動化など、効率アップするための業務効率化、業務改善は日々取り組んでいきたいものです。
また、最近は「一粒万倍日」という吉日が注目されることも増えています。一粒万倍日は物事のスタートに向くといわれているので、縁起を担いでビジネスの契約日や開業日などに設定するのもいいかもしれませんね。
長時間労働が評価される時代はもう終わりました。いかに効率よく大きな利益を生むかという考え方にシフトチェンジ!
富貴浮雲(ふうきふうん)
富と地位は、浮き雲のようなものである意。人としての道を逸脱して得た富や地位は、はかなく頼りにならないこと。また、名利に無関心で金銭や地位に心を動かされることのないたとえ。一般に富と地位は、はかなく頼りにならないものである意にも用いられる。▽「富貴」は財産があって身分が高いこと。(出展:三省堂 新明解四字熟語辞典)
ビジネスや商売で成功を収めたとしても、それが永遠に続くわけではありません。
お客様から支持され続けるためには、顧客満足を高めるための創意工夫が必要です。お客様の商品に対する期待値と、商品に対する実際の評価を把握し、「期待値」と「実際の評価」の差分を埋めていく努力を続けるのです。
そしてもうひとつ、忘れてはいけないのが従業員満足です。
従業員の満足度が高ければ、モチベーションを高く保って仕事に取り組むことにつながり、業務の質も上がり、結果的に商品やサービスが向上してお客様満足が高まる好循環につながります。
会社で大ヒットした商品があったのですが、数年で競合他社に顧客を奪われました。顧客満足施策が足りなかったと痛感しました。
四字熟語の上手な活用方法!
せっかくお金にまつわる四字熟語の知識が身に付いたのですから、日常生活で使わない手はありません。ぜひ言葉の力を信じて、様々なシーンで活用してみてください。
商談やスピーチで使用してみる
四字熟語を商談中の会話や人前でのスピーチに盛り込んでみてはいかがでしょうか。様々な教訓がこめられている四字熟語をサラッと使いこなせば、相手に知性を感じさせることができますし、短い言葉ながらも強い印象を残すことができます。スマートな好印象にもつながりますよ。
スローガンにして紙に書いて壁に貼る
古くから使われてきた四字熟語。21世紀になったいまも広く使われているのは、世の中がどれだけ変わっても、人間の根本的な部分が変わらないことを意味しています。会社やチームのスローガンにすれば、多くの人から共感や納得を得やすく、受け入れてもらいやすいでしょう。
神社の絵馬や七夕の短冊に願い事として書く
絵馬は何かを祈願するときや、願いが叶ったお礼として神社に奉納するもの。絵馬に書く願い事は四字熟語で表現することが定番です。また、七夕の短冊に願い事を書くときにも四字熟語は活用できます。ぜひ心を込めて自分の手で書いてみてくださいね。
座右の銘としてプロフィールに書く
大相撲の力士が昇進伝達式の口上で、目標や座右の銘として述べることも多い四字熟語。自分の言動を律するために常に気にかけておきたい言葉として、簡潔で分かりやすい四字熟語はぴったりです。ぜひあなたも自分の内面を表現し自分軸を立てるための言葉として、四字熟語を活用してみてください。
もうお金に困らない!四字熟語で金運アップと商売繁盛!
いかがでしたか?言霊パワーにあふれる四字熟語を日頃から目にしたり、意識したりするだけで脳は刺激を受け、潜在意識に働きかけます。
ぜひ四字熟語に込められた教訓をあなたの商売やビジネスに生かして、金運アップや商売繁盛につなげてください。そして、大切なあなたのお客様はもちろん、あなた自分も心から満たされて幸せになりましょう!
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